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【重要!】 いい野菜を作るための土作り

投稿日:2016年1月20日 更新日:

こんにちは、Vegetale di 極楽の管理人です^^

 

今日は重要な内容について書きます。

ブログという形で掲載しましたが、本当に重要な内容なので、

ホームページの本文の方にも機を見て反映させたいと思います。

 

無農薬だと病気や虫害に遭いやすい

名古屋市に指導を頂いて作成した弊園の利用規約では農薬取締法に従えば農薬の散布は可能となっていますが、

弊園は基本的に無農薬の方針です。

それは、農薬は農薬取締法に定められた量(野菜の種類ごとに使用可能量が決まっています)を

順守して散布しなくてはいけないのです。

ですが、

1区画あたり11㎡程度の面積に多様な野菜を作るスタイルである市民農園(貸し農園)においては、

農薬取締法に従った農薬の使用を事実上期待できないからです。

(風で隣の区画の野菜に農薬が飛んでしまいます。)

勿論、自分や家族の口に入る野菜ですから、虫を殺す農薬は極力使わないにこしたことはありませんからね(*^_^*)

なお、肥料は、化学肥料以外のものは特にお控えいただいておりません。

 

そのため、農薬を使用した場合に比べてどうしても虫がつきやすいのが無農薬栽培の宿命でもあるのですが、

虫(害虫)も病気も、「不健康な野菜」につくのが基本です。

 

つまり、野菜が健康であれば、虫害に遭いにくい。

 

無農薬でも病気や虫害に遭いにくい土作り

そこで、無農薬でいい野菜を作るのに極めて重要なのが、「土作り」なのです。

(前置きが長かったですね><)

 

いい野菜はいい土から、というのは、

建物を建てる前に土台をしっかり作ったり、

食生活をきちんとすることで高額のスキンケア用品を使わなくてもキレイな肌になる、

というのと同じイメージでしょうか。

 

ではいい土とは?

これが、ズバり「団粒構造」の土のようです。

団粒構造というのは、

通気性も水はけも肥料もちもよく、土中に多様な微生物が住んでいる土の構造のこと、です。

最適な具体例が、森林の土です。

 

ところで、土壌中の成分を科学的に分析して、

土に必要な元素(窒素、リンから微量元素に至るまで)を補う土壌改良のやり方もあるようです。

ここで気になるお話があります。

ものすごくいい野菜を作っている熟練の農家さんの畑の土を科学的に分析すると、

荒地レベルの「貧弱な土」という分析結果が出たとか・・・!?

そんなバカな!?

「科学的には荒れ地レベルの土」なのにいい野菜が育つ秘密は何だ!?

それが、「団粒構造」の土だったようです。

団粒構造の土が地中深くまであればあるほど、土壌内の環境が安定するので、

地上の多少の環境の変化もものともせず、いい野菜が育ちやすいようです。

科学的な土壌分析も、参考にはなれ絶対的なものではないようです。

 

ただし、この団粒構造の土を作るには、正直に申し上げて、人力では無理です(T_T)

人間が人工的に作りだすのではなく、

あくまで自然の働き、地中の有用な微生物にお任せする形になります。

 

森林では、微生物がいて、微生物を食べる虫がいて、それを食べる動物がいて、

その動物や植物遺体となればそれがまた微生物に分解される。

このような多様な生物相と食物連鎖が働いている環境下では、病虫害は生じにくいようです。

畑ではどうしても作物を作るので生物相が単純になりがちですが、

多様な生物相の森林の土を畑のレベルで目指していく。それが、団粒構造の土ということです。

 

団粒構造の土を作るに

そして、この団粒構造の土を作るには、

土に有用な微生物のエサになるリグニンという物質が含まれている植物遺体などを入れていき

有用な微生物を増やすことから始まります。

森林の環境に近づける訳です。

定期的に植物遺体を入れていかないと、微生物のエサがなくなってしまうので土壌改良が進みません。

森林は、落ち葉や枯れた枝をはじめとする植物遺体が常時供給されている環境です。

しかし、畑は、森林の様に常時植物遺体が供給される環境ではありません。

そこで、微生物のエサになる植物遺体を人為的に供給していくのです。

 

この植物遺体を含む微生物のエサ(=良質なたい肥)の理想はボカシ肥のようです。

このボカシ肥は、作るのにスペースと手間に加え、発酵させるのですがこれに年単位の時間がかかります。

さらに、周辺の住環境への配慮から弊園内で作るのは厳しいものがあります。

そこで、弊園で実践していくのであれば、

定期的に樹皮を原料としているバークたい肥や、葉を原料としている腐葉土を入れていくことでしょうか。

因みに、バークたい肥も腐葉土も、チッソやリンなどの栄養分は少ないです。

そのため、適量(例えば、腐葉土は、毎年2~3kg/㎡、くらい入れるのが目安です。)を入れる程度であれば、

栄養過剰による害はほぼないと思われます。

※以上の内容につきましては、家の光協会「やさい畑2014春準備号」同「2015春準備号」及び、

日本園芸協会「野菜づくり講座テキスト1」などを参照しています。

 

微生物による分解という自然の働きに任せる面が大きいので、

「本当にいい土」を作るには、何年もの時間がかかってしまいます・・・。

 

上述の土壌化学分析で「荒れ地」と評価された農家さんの土壌は、深さ2mにまで団粒構造が達していたとか(゜o゜)

これ、何十年もかけてここまでの土になったそうです。

また、「奇跡のリンゴ」の農家さんである木村さんは、無農薬で育てるのは極めて難しいとされるリンゴを、

無農薬で作られていますが、その鍵は森林の土を意識したことだ、と某番組で仰っていた記憶があります。

 

 

おわりに

弊園としても、利用者様に少しでもいい土で野菜作りをお楽しみいただきたいのですが、

正直に申し上げて、ここまでの次元の土をすぐに用意することは到底無理です。

土作りに要する膨大な時間に照らすと、あまりにも厳しすぎます。

(おそらく上述の熟練の農家さんの畑の土は、日本でも数えるほどしかない次元だとは思いますが。)

 

そのため、いい土の条件についての情報を提供するかは、正直悩みました。

ですが、土壌改良をしていけば、半年くらいからでも十分効果を実感できます。

続ければ更によい土になっていくことが目に見えて分かります。

微生物の多い土は黒々としてくるのですが、

バークたい肥や腐葉土を入れ、野菜を育てる程度の土壌改良を続けただけでも、

どんどん土の色が黒くなってきます。

進歩しているかんじで、嬉しい気持ちになりました。

 

畑での野菜作りは、軽い運動でストレス発散になったり、

家族とのコミュニケーションが充実したりと、いいことづくめです

完璧な土ではなくても、弊園での野菜作りを、少しでもよい土でお楽しみいただきたい

以上の考えで、

無農薬でいい野菜を作るための基本として、土作りの情報を書かせていただきました。

 

勿論ご利用前にある程度土壌改良してお引き渡ししますが、

土作りの物理的な限界について、ご理解いただけると幸いです。

引き渡し後、バークたい肥や腐葉土など植物遺体を定期的に投入していただくのは、利用者様各自にお願いしております。

バークたい肥や腐葉土でなくても植物遺体であればいいので、

例えば、植木屋さんの知り合いがいれば、廃棄する剪定した庭木を粉砕したものを安く譲ってもらい、

それを畑に適量混ぜ込む、という方法もあるようですね。

また、腐葉土を購入する代わりに広葉樹の葉(針葉樹の葉は繊維質が多く分解されにくいので、広葉樹の葉がいいようです)をかき集めてきて、発酵させ、自分で落ち葉堆肥を作ることもできます。

こういった方法の方が(時間はかかりますが)安上がりです^^

 

 

なお、弊園でも、1年半くらい土壌改良してきた区画には、末尾に掲載しましたが、大きなミミズがいましたよ^^

昨年はここまで大きなミミズはいませんでした。

ミミズがいる土は団粒構造のいい土ですからね♪

(※ 未改良の区画はここまでになっていません)

 

意識的によい土を目指すことで、よりよい野菜を作れるというのも「畑を通した食育の一環」にもなるでしょうか。

 

今回はいつにも増して長文になっていまい、申し訳ありませんでした><

 

↓↓↓弊園にいたミミズの写真です。苦手な方はご注意下さい↓↓↓

 

 

 

 

写真(のほぼ中央。画像では白っぽい細長いの)のミミズの大きさが伝わりにくいですが、

スコップの大きさが縦×横が30cm×25cmくらいあるので、

この写真に写っているものは、太さ1cmくらい、長さ10cm超はあります。

CIMG2619

塊になっているけど軽く握ると崩れるのが団粒構造の土なので、

この写真の区画は改良がいいかんじに進んでいるようです。

スコップ酷使しすぎて塗装が禿げてますが、スルーでお願いします。_。

 

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名古屋市名東区の快適貸し農園「Vegetale di 極楽」の管理人の加藤久典です。
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実はオクラやサトイモは、今まであまり好きではなかったですが、自分で作ってみたオクラがびっくりするくらいやわらかく、サトイモはホクホクで、予想以上の味に衝撃を受けました!!

ということで、今までの好き嫌いがアテにならなくなってしまいました。。。
いろいろな野菜を作ってみて、市販のものと比べてみようと考え中です(*^-^*)

                           
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